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料理&パン・お菓子作りが趣味です☆
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先日は、食欲にまかせた食べたい放題の「禁断のレシピ」を読み、大いに笑った私ですが、このあとは「戦下のレシピ」(斎藤美奈子著)という本を読んでたいへんな衝撃を受けました。戦争中、日本人は何を食べていたのでしょうか!?よく聞くのは、すいとんかな……おだんごが入ったスープみたいなもの?あと、かぼちゃばかり食べて肌が黄色くなったという話も聞いたことがありますが……。それくらいしか知りませんでした。この本は、当時の婦人雑誌から、戦時中の料理や主婦の心得がどんなものだったかを紹介しています。

日中戦争当時。戦は国外で行うもの、対岸の火事だと思われていたのでしょう。南京陥落に国中が沸いたこの頃のレシピは、軍艦サラダ、軍配そら豆、興亜ちまきなどという勇ましく、恐ろしげな料理が出てきます。これは子供の日のお祝い料理です( ゜o゜)。戦争が長引き、ぜいたくは敵だと言われるようになると、「節米」という言葉が登場します。米の節約という、初めて聞いたこの言葉。パソコンで変換しても出てこない!お米とうどんを混ぜた不思議な食べ物とか創意工夫に富んだメニュー(…なの!?)。そしていよいよ食べ物がなくなると、雑草やかたつむり、蛙、へびなどの食用も奨めていました(「主婦の友」)。食べ物がない辛さ(配給の行列に毎日数時間並ぶ)、そんなものまで食べるのかという驚き(ジャガイモの芽まで食べれると書いてある!)、その他詳しく書いてあるのでよかったら読んでみて下さいね( ゜o゜)。

やがて「足りないのは食糧ではありません、反省です」「精神の力で乗り切れ」「お台所の食糧戦」などの文言が誌面を埋めていきます。たんぱく源は魚粉を使うなど、もはや料理とは言えない食べ物がメインになってきたこともびっくりですが、この時代、新聞・雑誌ほかあらゆる組織が戦争に加担していたことを思うとその罪深さには言葉がない……。食糧がないのに戦争なんて勝てる訳ないのでは……!無謀過ぎますね(゜_゜)!

戦時中は、軍部が民間人の食糧や防空壕を剥奪したり、大量の食糧を隠していたといったことは聞かれますが、戦後、そういう責任をなぜ追及してこなかったのだろう……(-_-)?

ところで、イスラム教には断食という戒律がありますが、その目的のひとつは飢えた人の気持ちを理解するためというのもあるそうですね。それからユダヤ人の「過ぎ越しの祭」では酵母菌を入れないパンを食べる風習があります。かつてエジプトの奴隷だったイスラエル人がここを脱出するときに、時間がなくてイースト入りのパンが作れなかったからという言い伝えに由来しているそうです。聖書に書いてあるくらい古い話なのに、自分たち(の祖先)が苦しんだ時のことや、貧しい人のことを忘れないように、今でもそういうものを意識して体験しているのでしょう。

日本では、たかだか70年前に経験した貧しい時代もちゃんと伝えられていないみたい……?過去の戦争も原爆も、なかったことにしたいと今の政府は思っています。けっしてその手には乗りません。毎年8月15日には、具の粗末なすいとんとか「国策炊き」(水でかさ増しして炊く)ご飯を作って食べる日にしたらどうかなぁ?そうすれば、戦争なんて二度とゴメンだ!と誰もが思うに違いない。

というわけで、この本の中から食べてみたいものを選んで作ってみようと思います!お楽しみに(  ̄▽ ̄)/
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