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料理&パン・お菓子作りが趣味です☆
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「炎の人、ゴッホ」を初めて見てみました。60年も前の映画ですが、カラーフィルムを使っていて音楽も素晴らしい。主演のカークダグラスが、自画像で見たことのあるゴッホにそっくり!赤毛の短髪、痩せていてちょっと神経質そうなところとか…

見ていて思ったのは、この人は生まれながらの芸術家なんだなぁ…ということ。普通に仕事したり、当たり前のことができなかったから。でもそれよりも前に、とても信仰の深い人だということを知りました(初めは牧師になりたかったけど貧しい人に感情移入しすぎて破門される)。だから、神様の創造物である自然への感受性が鋭いのでしょう。この美しい空!輝く大地!などと残された手紙にも書いてあるのですが、素直に感動する心が彼の絵の源泉だったのだとわかります。その感動は心の中にしまっておけないくらい強いもので、絵に描かずにはいられない。だから絵には勢いがあって強いオーラを放っているように感じます。

ゴーギャンと衝突して耳切り事件のあと、隣近所の住民から「ゴッホは危険人物だから病院に入れろ」という嘆願書が出されたりしたそうです。今で言うと「統合失調症」とか「てんかん」があったのではないかと言われていますが、昔は理解されなかったのでしょう。たびたび幻覚も見ていたそうですが、ゴッホの絵によく登場する空の渦巻きなどは、表現として作ったのではなく真実彼の目に映った世界だったのかも……

そんなゴッホを生涯支えた、弟のテオが魂の伴侶に思えてなりません。テオには家庭がありましたが、ゴッホ亡きあと、後を追うように彼も亡くなったそうです。

身内にいたらちょっと迷惑な人?仕事もできなくていろんな場面ですぐ人とぶつかり、空気を読むことが全然できない人だから…画材から生活費からすべて弟の仕送りで。かなり迷惑なお兄さん(^_^;)。衝動的に耳を切り落とすのも、この人ならやるな……って感じです。でも牧師を目指していたときからそうでしたが、貧しい人を助けて救いになりたいという気持ちをずっと持っていた人でもあります。37年という短い一生でしたが、人類の財産ともいえる芸術を遺しました。


入院中に描いた「星月夜」。空の渦巻きを眺めながら、ゴッホの絵を描く喜び、苦悩、愛して止まなかったものなどを想像してみる。
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BS12でたまたま見かけた向田邦子さん原作のドラマ。「寺内貫太郎一家」、初めて見たけど、とてもおもしろい。制作は1974年と古いですが、皆さん生まれてましたか(^o^)?
頑固な石屋職人の貫太郎を筆頭に、お母さん、姉、弟、姑という5人家族。コメディ系ホームドラマだから笑うところもたくさん。沢田研二さんのポスターを見て「ジュリー‼」と身悶えするおばあちゃん(樹木希林さん)。毎回、1度は必ずこれをやります。番組の最後にはお手伝いの美代ちゃんと長男が屋根の上で弾き語り。「幸せの一番星」という歌を歌うのだけど、美代ちゃんが可愛くて、この歌も頭から離れない……「夕焼け、こやけで家に帰る道、小石をそっと蹴る、明日も晴れる~」この歌がずっと頭の中で流れてます(°▽°)。主役の貫太郎は、敢えて芝居の心得がなかったという小林亜星さんが演じていますが、セリフを間違えてもNG出さずに続行。こういう大胆な配役や破天荒な演出が素晴らしいと感じました。

だけど笑うばかりではなく、しんみりする場面もあり。「外から見てわからなくても、どこの家だってため息の種になることはあるものよ」とか、押し寿司を作った晩に、「お寿司も人も、ぎゅーっと押されていい味になるのかもしれないわね」なんて、普段意地悪なおばあちゃんがこんなことを言ったりします。あぁ、そうだよね…ってとてもリアルに響きます。原作では、このおばあちゃんも若い頃は姑の仕打ちに耐えて苦労したという設定になっていますから、いろいろあったんだろうな…。ジュリー‼なんて言ってるけど。

誰にでもなんとなく思い当たる、こういうところが向田邦子さんの魅力なのかもしれませんね。今まで彼女の本は一冊も読んだことがなかったなぁ…と思って早速本を買いました。「寺内貫太郎一家」と「父の詫び状」。小説も、家族間のいろんな問題などを扱ったものが多いみたいだけど、彼女自身がいろいろ経験してるんだろうな…という感じです。

頑固おやじの貫太郎は、お母さんにありがとう、とか優しい言葉をかけることができない。思ってはいても、照れがあって…。でもお母さんはちゃんとわかってるんだけど(^o^)「うちの父もこんなところがあったな」なんて思い出しながら見ています。昭和を生きたお父さんってこんな感じの人が多かったのかな?

本を読み終わったら、また感想を書きたいと思います。ではまた(^o^)/
貫太郎一家の小説版を読みました(^o^)。とてもおもしろかった。アマゾンの書評を読むと「人情味あふれるドラマ」とか「心が暖かくなるストーリー」などと書いてありました。でもそれだけではなくて、物語はけっこう暗いんです。

一家では、皆さん悩みを抱えている設定です。長男は予備校通いで進路が決まらず、貫太郎といつもケンカ。茶の間で大暴れするケンカシーンは、ドラマでは笑える所です。毎回、お母さんたちが食卓を移動させて避難したり。でも、これが自分の家庭だったらイヤだな…ってみんな思うに違いない(^_^;)。かなり深刻な対立の時もあるし、現代なら事件に発展することもあるかも?と心配になった。こんなとき、貫太郎は妻も容赦なくふっ飛ばすから、現代では立派な「DV」になってしまう‼何度縁側の下に落とされたことか。

そして長女は幼い頃怪我をして足がわるいのです。この事で秘かに自分を責める、父の胸のうちが度々描かれるのが切ないです。彼女の恋人は離婚歴のある男性ですが、貫太郎に認めてもらえず家出(‼)。最後には結婚式を挙げるけど。それからおばあちゃんにも辛い過去があったり。みんなイロイロあるなぁ…。

暗めのホームドラマを書いていた、山田太一さんの作品にちょっと似ているかな?「不揃いの林檎」みたいな、悩み多き人たちが描かれています。

いいな、と思うのは、頑固おやじの貫太郎や、意地悪なばあちゃんのなかにも、思いやりがあるところ。誰しも欠点や弱さがあるから、立派な人にはなれないけど…。向田邦子さんは、この弱さを人間らしいと思って愛することができる人なんだな、と思う。包み込むような優しさがあるのでしょう。生涯独身だったそうだけど、子供をもつ父や母の気持ちとか、親を亡くした子供の気持ちとか…本当なら経験しないとわからないような心情を、心にしみる言葉で描いています。そんな彼女は、いろんなものを見てきた苦労人なのかもしれません。。

小説は、文庫版だと未完になっているので、そこから先の脚本を追加した「完本 寺内貫太郎一家」がオススメです(^o^)。長女のお嫁入りまでが書かれてます。
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